柔軟な発想力。プログラミングから考えること
私は現在、Introduction to Computer Programming for ArtというArt専攻の授業を履修しており、そこでの気づきを書き留めたいと思います。
この授業はArtを専攻している学生向けの、基礎的なコンピュータプログラミングを学ぶ授業です。
日本では経済学部、カリフォルニアではGlobal Studiesを専攻しているプログラミングとは縁もゆかりもない、根っからの文系人間の私。
そんな私がこの授業を履修した理由はおいおい触れていきますので、ひとまず置いておきます。
プログラミング超初心者の私。
授業ではp5.jsと呼ばれるプログラミング言語をまず習いました。
プログラミングを書き込むtext editerをインストールすることさえ手間取り、先行きがとっても不安な中、教授から基本的な仕組み・簡単な図形のコーディングを学びます。
初回の授業で習ったのは、円・三角・四角・線といったとてもシンプルな図形たち。
教授の打つ画面を見ながら見よう見まねで何とか必死にコーディングをしていきます。
正直何がどうなって図形が生まれるかさっぱりですが、思い描いた通りに図形が描写されていた時の感覚がたまりません。
そうして3時間の授業を終え、基本的な図形を習得した私たちに課されたのは「これらの図形を使用して、風景/人物画」をコーディングすることでした。
!?!?!
(課題を聞いたときの私)
思わず、そんなの出来るわけない!とつっこみを入れたくなりましたが、ここはアメリカなのでぐっとこらえました。
他の生徒を見ると、皆たんたんと課題を受け入れ、早速取り掛かっています。
あれ、この課題に異を唱えたいのは私だけ、、、?
何だか物寂しくなったので、私も皆に習い課題に取り掛かってみました。
さて、何を描くか。
どうせならワクワクするものを描きたい!と思い、簡単そうなミッキーマウスを描くことにしました。
しかし、みなさんミッキーをじっくり見てみてください。
とってもキュートな顔をしているのに、彼、なかなか複雑なんです。
プログラミング初心者の、ましてや円・三角・四角・線しか描けない私には強敵すぎる。
うーん、どうしよう。でも風景もかけないしなあ、、、。
頭をひねらせよじらせ、行きついた答えは「円だけで描けるミッキーを描こう!」というものでした。
ミッキーの顔をパーツに分け、うまく円を重ねあわせることでミッキーを描こうとしたのです。
もちろん、何度も何度も試しては失敗、試しては失敗の繰り返し。
しかし、ついに!!!
どーん。
ご覧ください。
私、やりました。
ミッキーが円だけで構成されていることがお分かりいただけると思います。
そしてちょっと楽しくなってしまったため、文字と星までつけてみちゃいました。
ミッキーが描けた!プログラミングってうまくいくと面白い!
そんな風に感動したと同時に、新しい発想法を身に付けました。
最初は、基本的な図形だけで描けるものには限界があり、風景や人物画なんて到底無理だろうとあきらめ気味だった私。
しかし、出来ないならできないなりに、持てるリソースから何とか何か生み出せないか、発想を変えることが重要だと気付いたのです。
山の山脈を描きたい、でも波線が描けない。
→細長い三角で描けばいい!
星をたくさん描きたい、でもやり方がわからない。
→小さな円をたくさん描けばいい!
こんな具合に、一つのものの表現方法は一つではありません。
何かをやりたい時、出来ないからあきらめるのではなく、他に道はないか、違った方法はないのかを模索することこそが重要なのです。
一つに固執せずに柔軟に、様々な見方を試みる。
そんな姿勢が新たなものを生むし、可能性を広げてくれるのだと今回の課題を通じて学びました。